コラム - ガイドライン調査(3)-調査に必要な資料の準備-


 前回はガイドライン調査を実施する上で、留意すべき点についてご説明しましたが、今回は「調査に必要な資料と、その準備」についてご説明します

1.ガイドライン調査を実施するメリット

 調査機関にガイドライン調査を依頼すると、「検査済証のない建築物が当時の建築基準関係規定に適合していたかどうか?」について確認できます。
 調査の結果、対象建築物が既存不適格建築物(違反建築物ではない)と確認できれば、建物の増改築や用途変更等を円滑に進めることができます。

■ガイドライン調査フロー図

ガイドライン調査から確認申請への流れ

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2.必要な資料の準備における留意点

●依頼者は法適合状況調査に必要な図書、具体的には「確認済証及び確認済証に添付された図書」などを準備します。
●調査会社は、依頼者が準備した「確認済証及び確認済証に添付された図書」に基づき、調査対象建築物建築時点の法適合状況を図上調査します。
●調査に必要な資料に不足がある場合、調査会社は、依頼者に不足資料の提出をお願いします。
●確認済証に添付された図書がない場合には、依頼者は、調査依頼に先立ち「現地調査を行って図書を再現する」必要があります。
●再現する図書は、確認申請に添付する図書と同様の「審査に必要な情報」を記載する必要があります。



3.躯体調査結果報告書は図書との整合の確認が必要

 法適合状況調査の使用目的や保有する既存図書の状況等によって、依頼者は、躯体調査結果報告書の準備が必要になります。この躯体調査結果報告書は、調査結果だけでは不十分。調査結果と確認申請図書との整合について確認している必要があります。

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例:鉄筋コンクリート造の建物──鉄筋の仕様や本数、鉄筋径、引張強度などの試験結果だけでは不十分。試験結果が確認申請書に添付した図書に記載された仕様と整合しているか否かの見解が必要。また不整合があった場合は、別途構造計算を行い、強度上問題がないことを示す必要がある。
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 そして、調査会社による現地調査では、図上調査を行った提出図書と現地を照合し、整合確認を行います。



4.ビューローベリタスのお客様サポート

 調査を依頼する時点で必要な図書がそろっていない場合、調査会社は不足書類の提出を求めることになります。そして、躯体調査に時間を要し、調査が長期化してしまう可能性があります。

また不足書類の作成過程で、建築基準法に対する不整合箇所が確認された場合、結果的に用途変更や増改築を実施できないこともありえます。

ビューローベリタスでは、お客様に対し、調査に必要な図書について、調査依頼に先立つかたちで、役立つ情報を提供するとともに、お客様のお困りの点について的確にサポートいたします。



5.参考:ガイドライン調査に必要な資料

●建築確認関係

・確認済証及び確認済証に添付された図書
・計画変更に伴う確認済証及び確認済証に添付された図書
・増改築、大規模の修繕・模様替や用途変更に伴う確認済証及び確認済証に添付された図書
・中間検査合格証及び中間検査合格証に添付された図書
・建築台帳記載証明書(建築確認証明書)
・工事監理報告書 (地盤・基礎工事、鉄骨工事、鉄筋コンクリート工事などの状況や、主要構造部および主要構造部以外の構造耐力上主要な部分に用いる材料の種類、品質、形状及び寸法等がわかるもの)
・法第12条第5項の規定に基づく報告に関する資料

●開発許可等関係 (調査対象としない場合は不要)

・開発許可(変更)通知書等
・宅地造成に関する工事の許可通知書等
・その他各法令に基づく行政への許可書・届出書・計画書等(例:土地区画整理法、河川法、地すべり等防止法などに基づく書面等)
・行政との協議書・協定書等(例:都市計画法第32条の規定に基づく協議書等)

●その他の建築基準関係規定(調査対象としない場合は不要)

・各法令に基づく行政への届出書、許可書、計画書等(例:消防法、駐車場法、屋外広告物法などに基づく書面等)

●その他の関係法令(調査対象としない場合は不要)

・各法令に基づく行政への届出書、許可書、計画書等(例:各地方公共団体が定める条例・要綱などに基づく書面等)

●定期調査・検査報告

・特殊建築物等定期調査報告書(定期調査・検査報告の対象となる場合)
・建築設備定期検査報告書
・昇降機等定期検査報告書
・消防設備等点検結果報告書
・防火対象物定期点検結果報告書
・浄化槽定期検査報告書

●工事関連

・竣工図、増改築図面、改修工事履歴、工事写真、現況図、竣工時引渡書類、ミルシート

●その他

・登記簿謄本、公図、敷地測量図境界確認書※以上は参考であり、これらすべてを用意することが前提ではありません。また、このほかにも図書が必要になる場合もあります。

次回は、「調査の実施と報告書の提出」についてご説明します。

ビューローベリタスジャパン株式会社では、上記「ガイドライン調査」以外にも、さまざまなサービスを提供しています。
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