コラム - ガイドライン調査(4)-調査の実施と報告書の提出-


 前回は、ガイドライン調査の実施に際して留意すべき「調査に必要な資料の準備」についてご説明しましたが、今回は「調査の実施と報告書の提出」についてご説明します。

1.ガイドライン調査の実施について

 検査済証のない建築物の増改築や用途変更を円滑に進めることができるよう、「現況を調査し、法適合状況を調査するための方法」を示したガイドラインが策定されました。

■ガイドライン調査フロー図

ガイドライン調査から確認申請への流れ

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2.ガイドライン調査の内容

●図上調査
 図上調査とは、依頼者から提出された図書に基づき、机上において調査対象建築物が「建築確認時の建築基準法令に照らして適合しているか」を調査するものです。
 図上調査では、確認申請済証、検査済証の内容と、提出された確認申請副本内容申請内容(建築物棟数、日付)が整合することを確認します。また、確認申請時に提出された申請図書が揃っていることを確認します。

・確認申請図書がない場合、依頼者は、現況がわかる図書(設計図や施工図など)を提示する必要があります。
・調査対象建物以外に確認申請済証、検査済証のない建築物等が図面上で確認された場合は、確認手続きがなされているかを確認する必要があります。確認申請や検査手続きは行われているが、確認申請済証や検査済証がない場合、特定行政庁で記載台帳証明を取得することにより手続きが完了していることを確認することができます。
・必要図書が確認できなかった場合、依頼者は、現況図書の作成を行う必要があります。
・構造図、構造計算書がない場合、依頼者は、構造図と構造計算書を復元する必要があります。
・構造図、構造計算書がない場合、依頼者は、ガイドライン調査に先立ち、構造部材の現地調査及び調査結果報告書の作成を求められる場合があります。

●現地調査
 図上調査に続いて、現地調査を実施します。現地調査では、提出いただいた図書と調査対象建築物の照合を、目視または計測により行います。また、調査対象建築物の劣化の状況についても調査します。現地調査で「図書どおりでない部分」が確認された場合、報告書にその内容について記載されます。

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■現地調査の方法と、主な調査対象(例)

目視による調査
・建築物の配置
・建築物の用途
・階段の手すりの設置の状況
・基礎・土台の沈下等の状況
・避雷設備の設置状況
・各部の劣化及び損傷の状況

計測による調査
・開口部の面積
・階段・敷地内の通路の幅員
・非常用の進入口の間隔・幅・高さ
・廊下・階段の幅員
・構造部材の寸法
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 躯体調査の実施にあたって、依頼者は破壊調査や非破壊調査を実施し、報告書として提出する必要があります。
 また、構造計算が必要な建物で計算書がない場合、依頼者は構造計算書を作成し提出する場合があります。この場合、復元した構造計算書の内容が妥当であるかをガイドライン調査において確認することとなります。

3.報告書の提出と、増改築の確認申請

 ガイドライン調査終了後、調査会社は報告書を依頼者に提出します。ガイドラインに基づく法適合状況調査の報告書は、検査済証とみなされるものではありませんが、増改築時の確認申請において既存不適格調書の添付資料として活用することができます。

4.ビューローベリタスのお客様サポート

 ビューローベリタスでは、お客様に対し、調査に必要な図書や調査依頼に先立つ情報を提供するとともに、お客様のお困りの点についてサポートいたします。

 またビューローベリタスジャパン株式会社では、上記「ガイドライン調査」以外にも、さまざまなサービスを提供しています。詳しい内容は、トップページからご覧ください。