コラム - 事例で見るガイドライン調査(2)

ビューローベリタスの「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン(以下、「ガイドライン」という)」調査に関して、お問い合わせや見積依頼をいただいております。

事例で見るガイドライン調査(1)に引き続き、一敷地に複数の建物が存在する工場におけるガイドライン調査の取り扱いについて下記のケーススタディでガイドラインの考え方をご紹介します。
なお、検査済証のない建物についての取り扱いは特定行政庁ごとで異なります。実際には特定行政庁に内容を確認し作業を進める必要があります。

事例で見るガイドライン調査(1)

前提条件

  1. 敷地内には工場A・B+B2・Cの3棟が存在する
  2. 工場A・B・Cの竣工年度と確認申請手続きの状況は以下のとおり
    • 工場A :1995年竣工・・・確認済証取得、検査済証の交付は受けていない
    • 工場B :2005年竣工・・・確認済証取得、検査済証の交付は受けていない
    • 工場C :2010年竣工・・・確認済証取得、検査済証の交付を受けている
  3. 工場B2は工場C竣工後、確認申請手続きを行なわずに増築を行なった

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確認申請状況
確認済証検査済証
工場A あり なし
工場B あり なし
工場C あり あり
工場B2 なし なし
図書の状況
確認申請副本構造計算書
工場A あり あり
工場B あり あり
工場C あり あり
工場B2 なし あり

ケーススタディ:工場Aに増築を計画する場合

工場Aに増築が計画されています。

1.工場Aについて

検査済証のない既存建物への増築となり、ガイドライン調査が必要となります。 また、ガイドライン調査後、確認申請手続きが必要となります。

躯体調査図面構造計算書
工場A サンプリング調査* 確認申請図書 復元必要なし

*サンプリングの結果が確認申請図書や構造計算書と不整合の場合、別途対応が必要

2.工場Bについて

工場Cの建設時に検査済証の交付を受けた後増築が行なわれています。
しかし、工場C竣工後、確認申請手続きを行なわずB2の増築をおこなっており工場B+工場B2は違反建築物となります。違反部分の取り扱いについては特定行政庁の判断に基づき対処する必要があります。
特定行政庁より工場B2についてガイドライン同等の調査を求められた場合、延焼の恐れのある部分や日影規制など工場Cへの影響について確認(サンプリング調査)する必要が生じます。

工場B 特定行政庁に対応について確認が必要

特定行政庁よりガイドライン同等の調査を求められた場合

躯体調査図面構造計算書
工場B 対応必要なし 確認申請図書 確認申請図書
工場B2 サンプリング調査* 復元必要 既存構造計算書

3.工場Cについて

検査済証が取得され、竣工後増改築も行なわれていないことから、ガイドライン調査は必要とはなりません。

ガイドライン調査結果の活用術

ガイドライン調査は既存建築物を有効に活用する手段として注目されています。具体的には、増改築や用途変更等の確認申請を行う際の既存不適格調書の資料としての活用や、法第12条第5項の規定に基づく報告等の基礎資料として活用することができます。調査の結果、対象建築物が既存不適格建築物であり、違反建築物でないことが確認できれば、増改築等の確認申請手続きが行えることになります。

ビューローベリタスはお客様と特定行政庁が協議するにあたり、躯体調査について役立つ情報の提供などお客様のお困りの点についてサポートいたします。

また、「ガイドライン調査」以外にもさまざまなサービスを提供しています。詳しい内容はトップページからご覧ください。