建築基準法における直通階段の要件

直通階段の設置要件とは

  • 直通階段とは、各階で次の階段まで誤りなく通じ、避難階又は地上階まで直通する階段をいう
  • 階段の途中に扉があるなど避難上の支障があるものや、次の階へ通ずる階段の位置が離れていて連続性に欠けるものなどは直通階段に該当しないものとする

※次のような例は直通階段に該当します。

屋上を介しているが次の階段までの距離が短く容易に確認できる避難経路が明確なもの

直通階段に該当する例の参考画像

直通階段の要件を満たしていない例

事務所ビルに対する遵法性調査の結果、直通階段の要件を満たしていない状況を確認することがあります。

1.屋外避難階段の1階部分踊り場に、防犯上門扉が設置されている

直通階段の経路に障害物が設置され、避難経路が分断されることで、直通性が失われ違法状態となっています。

事例参考画像:門扉が設置され施錠がされている

2.門扉に施錠がされている

階段の直通性を確保するために、階段から離れた場所に門扉を設置するケースも見られますが、階段からの避難通路幅員の確保や施錠に伴う避難上の障害について問題ないことを事前に特定行政庁に確認することが重要です。

事例参考画像:門扉を設置(避難経路幅員や施錠方法について確認が必要)

3. 避難上支障がある

(1)階段の途中に戸があるもの

(1)階段の途中に戸があるものの参考画像

(2)長い廊下を介するもの

(2)長い廊下を介するものの参考画像

(3)屋上を介して見通しのきかないもの

(3)屋上を介して見通しのきかないものの参考画像

ビューローベリタスのサービス

ビューローベリタスでは、改修・増築などの計画内容を机上確認し、問題点や改善すべき点についてご報告するサービス「遵法性調査」を提供しています。既存建物についてご不明な点がございましたら、ぜひご相談ください。

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