SDGs(持続可能な開発目標)の観点から、建物の環境・エネルギー性能、利用者の健康・快適性を追求するトレンドが広まっています。これに伴い、米国のWELL認証が注目されつつあります。
企業が社会的責任を果たすのは当然として、イメージの向上を図りたい、労働生産性を上げたい、保有不動産に付加価値を付けたいなどさまざまなニーズがあります。
WELL認証適合性検証業務を行うビューローベリタスでは、このようなニーズを反映したお問い合わせや、相談のご依頼を多くお寄せいただいております。
今回のコラムでは、問い合わせや依頼の動機や背景―ひいては認証取得検討の目的―について、どういう事例があるのかを紹介します。
WELL認証適合性検証の事例
事例1
- ■ 依頼者
- A社
- ■ 建物用途
- 研究所
- ■ 認証取得の目的
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- 環境不動産時代のなか、CASBEEやLEEDに代わる次世代のWELL認証について情報を収集したい
- 最新の認証をいち早く取得して、技術力のアピール・集客に結びつけたい
事例2
- ■ 依頼者
- B社
- ■ 建物用途
- オフィスビル
- ■ 認証取得の目的
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- 建物の健康志向的なデザインをアピールし、テナントリーシングの入居率を高めて賃料収入増を促したい
- オフィス環境の健康配慮を強化し、従業員の満足度を上げて離職率を低減させたい
- オフィスの快適性を高めることにより労働生産性を向上させたい
事例3
- ■ 依頼者
- C社
- ■ 建物用途
- 寮
- ■ 認証取得の目的
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- 認証取得により健康的な環境を入居者に提供し、付加価値の高い寮を実現したい
- 福利厚生の充実や近隣に対する景観配慮等、社内外に対する企業イメージを向上させたい
WELL認証の普及状況と今後の展望
2020年1月16日現在、WELL認証は世界全体で4,021件の登録と認証が報告されています。
わが国では、認証が3件、プレ認証が2件、その他の登録数が27件、合計で32件と目立った数字ではありませんが、CASBEEでもウェルネスオフィス評価認証が試験的にスタートしており、今後は、環境のみならず、健康・快適性を重視した建物が普及する傾向が強くなることが予測されます。
WELL認証適合性検証業務
ビューローベリタスは、事例に裏打ちされた経験に基づいて下記のWELL認証適合性検証業務を実施しています。
- フィージビリティスタディ(目標レベルの決定)
- 設計・施工サポート、要求事項の整理
- 提出資料の作成支援、取りまとめと検証
- 現地試験サポート