前回のコラムでは建物の安全を確保するために提供できるサービスについてご紹介しました。今回は減災化に関する建築基準法改正の遍歴について解説いたします。
建物の減災化に関しては、近年の自然災害の頻発を受けて、建築基準法の改正を通じてさまざまな取り組みが行われています。建築基準法の主な改正点は以下のとおりです。
- 2013年の改正では、大規模地震時の建物の倒壊防止や非構造部材の脱落防止対策の強化が盛り込まれました
- 2019年の改正では、南海トラフ地震などの巨大地震を想定した建物の耐震性能の向上が求められるようになりました
- 2021年の改正では、津波対策として、津波浸水想定区域内での建物の構造安全性の確保が義務付けられました
これらの法改正を踏まえ、建物の減災化に向けて以下のような取り組みが重要となります。
- 建物の耐震性能の向上
- 非構造部材の落下防止対策
- 津波浸水区域における浸水対策
- 建物設備の浸水対策
- 避難経路の確保
これらの対策を適切に講じることで、建物の安全性を高め、災害時の被害を最小限に抑えることができます。
建築基準法改正等の詳細な資料につきましては、下記の国土区交通省および文部科学省のウェブサイトをご参照ください。