コラム - 事例で見る遵法性調査(8)―排煙オペレーターについて―

遵法性調査とは、既存建物を建築基準法などの法令やお客様の指定した法令に照らし合わせて適合性を調査する業務です。

企業に求められるコンプライアンスの内容は、建設時や既存建物売買・状況確認時、また労働安全への取り組み時において高度かつ多岐にわたっています。これら全内容を企業が独自に実践するのは容易ではありません。ビューローベリタスは第三者の立場からコンプライアンスに関する基準と実際の運用状況とのギャップを調査し、企業の経営リスクの低減に寄与しています。

「建物の適合状況を把握し今後の改善の資料としたい」という、あるビル所有者様からの依頼に基づいてビューローベリタスが実施した遵法性調査の事例を紹介します。

遵法性調査の実施事例

  • 【調査対象】複合用途ビル(主:住宅 副:物販販売店舗)
  • 【経  緯】調査対象建物は地上5階・延べ床面積650㎡の複合用途。
    2階部分は物販販売店舗の用途で、専有面積が200㎡の一区画の売場であったため、建築基準法施行令第126条の2に定められた排煙設備の設置が必要な居室であった。

調査対象建物の概要

  • ・確認申請済証交付日:1987年4月
  • ・延べ床面積:650㎡
  • ・構造:耐火構造
  • ・階数:5階
  • ・用途:主:住宅 副:物販販売店舗

調査結果

排煙設備は外壁窓からの自然排煙方式であったが、一か所手動開放装置の設置高さが、建築基準法で定められた床面からの高さ(1.5m)を超えていた。また物品によって手動開放装置本体が塞がれ、売場から見えず、かつ操作できない状態となっていた。

現地調査時 排煙オペレーター状況

ポイント

法的根拠

排煙設備の構造(手動開放装置)については以下のとおり規定されています。

  • ・排煙設備の構造(手動開放装置)
    建築基準法施行令第126条の3
  • ・排煙口には、手動開放装置を設けること。
  • ・手動開放装置のうち、手で操作する部分は、壁に設ける場合においては床面から80cm以上、1.5m以下の高さの位置に設けること。
  • ・天井から吊り下げて設ける場合においては、床面からおおむね1.8mの高さの位置に設けること。
  • ・見やすい方法でその使用方法を表示すること。

対応方法の具体例

排煙オペレーターBOXを塞いでいた物品を移動するとともに、排煙オペレーター設置高さを建築基準法で定められた床面から80cm以上、1.5m以下の高さの位置に移動しました。

是正後 排煙オペレーター状況

⇒ 調査結果に基づき、指摘事項が是正され建築基準法に対し適合な状態が確保されました。

ビューローベリタスのサービス

上記でご紹介した事例やその他関連する事例について、ビューローベリタスでは「遵法性調査」サービスを提供しています。
具体的には、建築基準法・消防法を基準として建物の現状を精査し、問題点や改善すべき点について調査内容を報告します。現状の建物の法適合性を確認されたい場合は、遵法性調査の依頼をご検討ください。
「遵法性調査」以外にも既存建物や工事中の建物に対するさまざまなサービスを提供しております。お気軽にご相談ください。