コラム - CASBEE不動産の概要と認証件数の増加

SDGsやESG投資の観点から環境不動産認証への注目が高まっています。
増加傾向にあるCASBEE不動産の概要や背景について、解説いたします。

CASBEE認証制度とは

「CASBEE」(建築環境総合性能評価システム)は、建築物の環境性能で評価し格付けする手法です。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステムです。
→ CASBEEの概要について詳しくはこちら(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構ウェブサイト)

CASBEEには、主に新築や改修する建築物を対象とする「CASBEE建築評価」と、既存建築物を対象とする「CASBEE不動産評価」、オフィスビルを対象とする「CASBEEウェルネスオフィス評価」があります。

CASBEE不動産認証の概要

CASBEE不動産は、不動産投資家や不動産オーナー、アセットマネジャー/プロパティマネジャー、テナントなどさまざまな不動産マーケットのプレーヤー向けに活用されるよう作られた、超簡易型の建物環境格付システムです。格付け方法については従来のCASBEEと同様、「S」「A」「B+」「B-」「C」の5段階格付ですが、評価項目が従来のCASBEEのおよそ5分の1と大幅に絞り込まれながらも、CASBEE標準版の評価結果との整合性や国際共通項目を考慮することで、国内外の不動産マーケットプレーヤーに対し環境性能評価を分かりやすく示しています。

評価の対象となる物件は、

  • 竣工後1年以上経過した既存建築物
  • 建物用途:オフィス・店舗・物流施設・共同住宅(それらの複合用途を含む)

です。

CASBEE不動産認証件数増加の背景

下記のグラフは、ビューローベリタスでCASBEE認証を実施した件数を示しています。

CASBEE認証実施件数

新築や改修案件を対象としたCASBEE建築評価は評価認証件数が減少傾向にありますが、CASBEE不動産の評価数は2016年から急激に増加しています。この背景には2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsの「13.気候変動に具体的な対策を」があると考えられます。
SDGsは2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた17の目標ですが、この中の「11. 住み続けられるまちづくりを(持続可能な都市)」「12. つくる責任つかう責任(持続可能な消費と生産)」が都市開発・建築環境に関わってきます。

また、CASBEE不動産の認証取得がGRESBの加点項目となることも要因となっています。
GRESB(Global Real Estate Sustainability Benchmark:グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク)は、欧州の年金基金グループが創設した不動産会社・運用機関のサステナビリティ配慮を測るベンチマークです。不動産の既存投資物件や新規開発・大規模改修プロジェクトでの取り組みやインフラファンドやアセットにおける取り組みなど、実物資産を対象に評価しており、主に欧米の主要機関投資家が投資先を選定する際に活用しています。


ビューローベリタスでは、CASBEE評価認証以外にもCASBEE認証適合性検証LEED認証適合性検証などの環境不動産認証を行なっております。

ビューローベリタスのサービス

→ 環境不動産